2011-02-21  レトリーバル No.11

翌日、少し沈んだ気持ちのまま、CDを聴いて、フォーカス21へと移行する。
カーテンをめくると、花畑が広がり、その中に黒衣の騎士:ユアンさんが、微笑んで立っている。

私「わぁーい!!ユアンさんだぁー!!」

ドシーンと、彼にタックルしてしまう。

ユ「え?何?どうしたの?ちょっと。」

私「ユアンさん!だぁーい好き!!
  遊ぼ!遊ぼ!何して遊ぶ?」

ひっくり返った彼に抱きついたまま、大はしゃぎしてしまう。

私は自分でも知らずに、子供返りをしていた。

私はユアンさんの事が、大好きで、大好きな、大好きのお兄さんみたいに思ってしまっていた。

ユ「レトリーバルに行くんだと思っていたけど…。
  そう。何して遊ぶ?」

ユアンさんはニコニコして私の頭を撫でてくれた。

私「うん、お花があるから、冠つくりたい!見ててね!」

私はさっそく、レンゲと白ツメ草で、冠をせっせと作り始める。

ユアンさんは坂になっている少し離れた草むらで、ごろりと横になって、私を見守っている。

しばらくすると、不恰好な花輪が二つできる。

私「ユアンさん、上手に出来たよ!
  白いのはユアンさんにあげる!」

私は白ツメ草の大きな花輪を彼の首にかける。

自分はレンゲの小さな花輪を頭に乗せる。

ユ「ありがとう。うまくできたね。」

私「また、作ってあげる!」

私は嬉しくなって、彼の膝の上に頭を乗せて甘えてしまう。

ユ「…ねぇ、しんじゅ☆♪、君の事、時々でいいから…。
  君の事を『姫君』って、呼んでもいい?」

私「うんっ!!じゃあ、ユアンさんは王子様だね!!」

私はニコニコして勢いよく、彼の首に抱きつく。

ユ「ありがとう。…でも。」

彼は私の体をバリッと引っぺがし。

ユ「僕の事、王子様って呼ぶのは辞めてね。」

彼は顔を赤くしてそう告げる。

私「うんっ!ユアンさんがそういうなら、そうする!
  王子様も似合うのにな。」

私は彼の両腕で体を支えられながらも、屈託無くそう答える。

私「ねぇ、ねぇ、お姫様と王子様なら、お城がいるよね!
  砂場でお城作ろう!!」

ユ「だから、王子様はやめてって…。」



その後、時間が来るまでおままごとをしたりして二人で過ごしていた。

私達は、そんな、保育園の保育士さんと、園児の様な関係になっていた。


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ヘミシンクとゆるゆる日記