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夜明け前16

少し時間を遡る事になりますが。

3月下旬の事です。この頃は微かに彼らの姿がボンヤリしている程度でした。
ただ、感触というか、触覚も衰えがちではありました。

私はルシフェルさんに殴り込みをかけましたが、結局うやむやのまま、ローカル1までラファエルさんに連れ戻されて。
ひとまず、平和な日々を送っていました。

まだ残業も9時〜11時までで、4月ほどは忙しくはなく、私自身毎日のブログのアップを楽しみにしていました。
この頃は『黄金』『花嫁修業中』シリーズ等を執筆しており、毎日のコメントでもミカエルさんが人気でした。

うきうきと、ブログをアップし終えて、ノートパソコンの扉を静かにカチャリと音を立てて閉じる時の充実感がとても気に入っていました。

カチャリ♪

ラ「…楽しそうだね…。」

私「うわ、びっくりした!ラファエルさん、ローカル1に来てたんですか!」

振り向くと、私のすぐ横にラファエルさんがふんわりと浮いて佇んでいます。

私「うわ〜ごめんなさい。お待たせして。
  すぐにフォーカスエリアに行きますから!」

そう言って、パジャマ姿の私は、いそいそとベッドにもぐりこみます。
体を横たえると、ラファエルさんがフワリと私を抱きかかえて、一瞬でフォーカスエリアの彼の家に連れて行ってくれました。

私「ラファエルさん…。」

私は白銀の超ロングストレートヘアーに淡いマスカットグリーンの瞳を持つ、絶世の美女の姿に変わります。

ラ「ルース…。」

ラファエルさんは、フォーカスエリアでの私の事を、ルース(ルシオラの愛称)と呼びます。
これが彼のツイン・ソウルの天使の名前です。
彼とは親子という間柄の過去生が複数あります。

ちなみに、ミカエルさんは私を「エル」と呼び、これが彼のツイン・ソウルの名前。
しかし私はミカエルさんとの過去生をさっぱり思い出せていません。
ただ、彼を愛しいと思う感情以外は…。

私は二人分の天使の魂のコアを再構築して復活させた、天使の意識体をフォーカスレベルに持つ人間なのです。

私はラファエルに抱きつき、彼の長くてまっすぐな銀髪に顔を埋め、うっとりしていると。

ラ「随分、ミカエルがお気に入りなんだね…。」

(ギクッ!)

私「あの、ラファエルさん!
  あの、私、ラファエルさんを愛してますよっ!心から。
  愛する貴方のためなら、なんでもします。」

ラ「…君の生まれたままの姿を見たい…。」

(ギクッ!何?今のクサイセリフ…。)

私「え?今なんと?裸が見たいって事?
  えっと〜、見てますよね?
  いつも見てない方のが珍しいですよね?」

ラ「ローカル1の君の姿を…。」

ラファエルさん、真っ白なビスクドールのような頬をポッと赤らめます。

私「いや、ここで十分でしょ!ほら、こっちのが美形だし!」

ラ「…なんでもしますって言った…。」

私「えぇ〜!」

…実は私、太ったんですよ。

ユアンさんに去られてから、夜食食べなくなって、やつれて。
ミカエルさんと結ばれてから、毎晩Hを3時間ぐらいしてましたから。
でも、それは最初の数週間だけで、その後徐々に時間が短くなっていきました。
当初は腰周りの贅肉がすっかりなくなって、すっきりしていたんですが。
最近幸せ太りっての?
どうせローカル1の私なんで、関係ないんだしってお菓子バリバリ食べて残業していて。
座り仕事で一日4食プラスお菓子を残業中にふんだんに食べてて。
腹筋がうっすら割れて見れたおなかとか、ぽっこりおなかになっちゃって。
二の腕とかぷよってたし、もともと平たい胸ですからね。
ラファエルさんの要求は、ちょっと…。

ラファエルさん、じとーって、こっちを陰気な目で見てきます。

私「わ、分かりましたっ!
  そうまで言うなら、このワタクシ、一肌脱ぎますっ!」

ラ「いや、服を…。」

私「皆まで言うなぁ!恥ずかしい!」

いそいそとラファエルさん、私をローカル1へと送り届けます。

自宅へとついた私は、部屋の明かりを点けます。

私「ほんとに見るの?」

ラファエルさんは唇を結んで、コクコクと2度頷きます。

絶世の美男子が、小汚いワンルーム・マンションに佇んでいるだけでもめまいを覚えるのに。
私の繊細な神経に追い討ちをかけるように、彼は頬を赤らめて無言で頷いています。

私「く。分かった!でも、それじゃあ、電気消しますからね!
  どうせ、夜目きくんでしょう!?恥ずかしいから電気消します。」

ラ「あ…。」

どうやら、照明の下で見たかったようですが、その要求を飲まないと裸が見れないと踏んで諦めたようです。

電気を消して、真っ暗の中、寝起き時間にタイマーセットしてあるエアコンの緑色のランプだけが、暗闇に光っています。

私はベッドに横になりつつ、冬用のぶ厚い生地でできた、パジャマのボタンを外しにかかります。
一つずつ、ボタンを外していくと、となりでラファエルさんがわくわくしながら私を見下ろしている気配を感じます。

(くーっ!恥ずかしい!シラフでできるかっ!
 チョコレート・ボンボン、プリーズ!!)

上着を脱ぎ捨てます。しかしその下にTシャツを着込んでいます。
先に、パジャマの腰のゴムの部分に手をかけて、ラファエルさんをチラ見します。

私「どうしても、脱がなきゃダメ?」

ラ「ダメ。」

しぶしぶ、パジャマの下を脱ぎ捨てます。
しかし、すぐに毛布の下に体をもぐりこませます。
そして、Tシャツに両手をかけます。

ラ「早く、早く。」

(くっ!女は度胸だ!えいっ!)

Tシャツを脱ぎ捨て、ベッドの横のラグの上に落とします。
すかさず、毛布の下に潜り込みます。

また、ラファエルさんの姿をチラ見します。

私「これも脱がなきゃ、ダメ?」

ラ「うん。」

さすがにコレはかなり恥ずかしい…。
思わず、手がプルプル震えます。

(くっ!ここまで来て、やめるわけにも…。
 恥かしいよぅ。)

ショーツのサイド部分のレースに指をかけて、えいっと脱ぎ捨てます。

ラ「………!」

暗闇に、ラファエルさんが興奮しているのが伝わります。
思わず、顔が赤くなります。

(なんで、なんで!こんな平たい体に興奮すんの!?
 胸はちいさいし、おなかはぽにょってるし!
 くーっ恥かしいよぅ。
 ミカエルさんにも、見せた事ないのにっ!!)

ラ「ミカエルにも!?」

さらにラファエルさんが興奮しています。

私「いやー!私の心、読んだわね!
  恥ずかしいのにっ!
  アンタみたいな絶世の美男子にこんな幼児体型を見られる恥かしさったら、ないわよ!
  もう、もういいよね!
  裸見せたんだからっ!」

ラ「ダメ。」

私が毛布の下に体をもぐりこませながら、ベッドサイドにおちたシャツやらを拾おうとしたら。
ラファエルさんが私の体をベッドの上に仰向けに押し倒しました。
ちゃっかり、体に掛かった毛布をはらいのけてからです。

両手首を頭の上に組んで押さえつけて、私の体をじーっと眺めています。

(幼児体型云々のフォローは無しかいっ!この正直者めっ!
 くーっ!二の腕もメリハリなくて、ほんと、こんな事ならダイエットしとけばよかったー!)

と涙目でプルプル震えていると。

ラ「まだ、ダメ。このまま。」

と言って、なめ回すように私の体を眺めています。

(このドS大天使がっ!)

私「言う事聞きますから、押さえつけるのやめてくださいよ。」

ラ「うん。わかった。」

両手が自由になり、ホットしていると。

ラ「じゃ、手をどかして。」

ギクッ!

私「う。」

ラ「横向きになって。」

私が横向きに寝転がると。

ラ「じゃ、今度は逆に寝て。」

ベッドの上で寝返りを打ちます。

ラ「次うつ伏せ。」

私がうつぶせに横たわっていると。

ラ「じゃ、次はこんなポーズして。」

私「えぇっ!ちょ、ソレは恥ずかしいですよ!
  勘弁してください!」

脳裏にダイレクトにラファエルさんのリクエストが届きます。

ラ「大丈夫、大丈夫。いつもこんな格好しているじゃないか。」

私「大丈夫っても、フォーカス100では、意識体がアレで大胆になれるんであって。
  ここ、ローカル1だと素の私ですから、恥ずかし過ぎます!」

ラ「私を愛しているんだよね…。」

私「分かった!分かりましたっ!
  お願いですから、そのじとーって見るのやめてくれません?」

ラ「だって、君が愛しいから、どんなポーズも見ておきたいんだ。」

私「何正当化してんですかっ!単にあなたの趣味でしょう!
  このドS大天使がっ!」

結局何ポーズかやらされて。

私「もう、おしまいです。とめたって無駄ですからねっ!」

ほっぺたが熱を持っているのを感じながら、私がショーツを掴んで履こうとすると。
自分の意志とは真逆に手の力が働きます。

私「ぐ…。ムムム。ぐ。勝ったぁ!」

そうして、なんとかショーツをはくことに成功した私は。
気が緩んだ隙に、ラファエルさんに体を乗っ取られます。

何をしたかって〜と、いきなり自分で自分の胸を揉み始めたんですね。
私はうつぶせになりながら、自分の胸の下に自分の両手を滑り込ませて揉み始めます。

ラ「…感じる?」

頭の後ろからラファエルさんの吐息と上ずった声が聞こえてきます。

私「ラファエルさん!何を勝手にしてるんですかっ!
  残念ながら、何も感じませんよ!自分の手ですからっ!」

すると、もっと激しく胸を揉み始めます。

ラ「…これでどう?」

私「イタタ!無茶です!男の人の力で力一杯揉んだら、胸が痛いです!
  普段の私は意識体で痛覚が無いだけですから。
  あなたみたいに体の大きな男の人の力でなんかされたら肉体は持ちませんよ!」

すると、急に両手から力が抜けて、自由になったので、ほっとして仰向けに横たわると。

今度は左手が自分の腰に手が伸びます。

私「ちょ、何を!やめてください!」

ラ「いいから…。」

私「よくないっ!それは勘弁して!なんか人として、それだけはっ!」

ラ「愛する私の為に、なんでもすると言った…。」

私「言った!言いました!でも追加!時と場合による!
  もう、サービス終了!」

ラ「そうか…。」

そういって、私の手から力が抜けたので、再びホッとすると。

ラ「じゃあ、これは私からのサービス!」

結局自分の手が股間に行きます。

私「イタタタ!やめて!ラファエルさん!
  無茶もいいとこだから!
  パンツ履いたまま、どーしようってんの!?」

ラ「えぇっ!いつもはもっと大きいの入るのに!」

私「自慢かっ!いいから、生臭い事すんのヤメロ!
  過剰なサービスはノーサンキューですから。」

ラ「だって…。君、最近私との事、感じていなかったから…。
  君を気持ちよくさせたかったんだ…。」

私「ラファエルさん…。キツイ事言ってゴメンネ。」

ラ「じゃあ。」

私「イタタ!だから、無茶だって!こっちの体は男性経験ないんだからっ!」

ラ「それじゃ、これから私が開発して…。」

私「いーから、今すぐよせ!」

ラ「ふぅ。…しかたないなぁ。
  それじゃ、生まれたままの姿の君を抱きますか!チュッ!」

私「ラファエルさん… 」

          


ラ「さて私は帰るから。きちんと服を着なさい、あ、寝ちゃったな…。
  ほら起きて、服を着ないと、体を冷やすよ…。」

私「ぐぅぐぅ。すぴ〜。」

結局、まっぱで休んでしまった私なのでした。

さて、その翌日ブログをアップし終えると。


カチャン♪

ミ「ラファエルには見せたんだってね!
  それじゃ、次は私の番だね」

私「えぇ〜!ミカエルさんも〜!?
  もう、いいじゃありませんか。
  普段フォーカスエリアで散々私の裸見てるんでしょう?」

ミ「それはそれ。これはこれ。
  だいたい、ラファエルが見ていて、私が見ていない、なんておかしい!
  むしろ、私が先に見ていて良さそうなものだからな。」

私「何を正当な意見みたく、主張しているんですか!
  こっちの私なんて、平均的なルックスの日本人女性ですよ。
  スタイルなんて、むしろ並以下ですから。
  いいじゃありませんか、あっちの私だけで。
  ナイス・バディーの、ボッ、キュッ・ボンですよ。」

ミ「むぅ。ダメ。君の全てが見たい。」

私「何カッコ付けて言ってんですか!
  単なるスケベ親父発言ですよ!」

ミ「あくまで、拒むと?」

私「当然です!ラファエルさんには特別にお見せしただけですからね。」

ミ「ふ。仕方ない。それではこうだっ!」

突然私の左手が動き出し、滑らかな動きでパジャマのボタンを外しにかかります。
左手をなんとか、自分の意志で動きを止めると、今度は右手で素早くボタンを外し始めます。

私「分かった!分かりましたっ!
  脱がされる位なら、自分から脱ぎますからっ!」

ミ「ふ。最初から素直になればいいものを…。」

私「アンタ、ほんとに高次の存在なのか!?」

ミ「君の前ではただの男だ!」

私「私は自分の頭がおかしいのではないかと、時々不安になりますよ。
  本当はヒマなんじゃないの?天界ってところは。」

ミ「早く、早く!」

私「そこぉ!ワクワクしてないっ!あなた、600歳以上でしょう!?
  アンタ達みたいな絶世の美男子に裸見られるこっちの身にもなってくださいよ!
  っとに。電気消しますよ!いいですね!」

ミ「えぇ〜!?」

私「嫌なら、帰ってください。」

ミ「夫婦なのに、水くさ〜い…。」

私「ほんと、あなた、ローカル1に来ると性格変わりますよね!?」

パチン♪(←照明のスイッチを押す音)


…結局しばらくの間、ローカル1に来て、私を裸にする、というのが彼らのブームになりました。
そして、ついつい、パジャマを着込まず寝てしまいます。
まぁ、やっぱり相当、疲れていたんですよね。



そんな時、ついてるんさんから、「裸で寝るなよ!風邪ひくぞ!」的なコメントを頂いたことがありました。


〜職場にて。

私「…くしゅんっ!!」

チーフ「裸で寝てるから、風邪引くんだよ(笑)」

私「えぇっ!なぜ、チーフまで、それ知ってんの!?」

チーフ「えぇっ!裸で寝てんの!?」

私「えぇっ!知らなかったの!?」

チーフ「しんじゅ☆♪さん、なぜ一人暮らしで…。
    残業続きで土日も仕事なのに、裸で寝る必要があるの!?」

私「えぇ!?ノーパン健康法とか?ナイティはシャネルの5番的な?」

係長「お前らくっちゃべっとらんと、はよ仕事しろっ!」

私「はい。すみません。」

チーフ「は。申し訳ありません。」

ま、そんなこんなな3月末の出来事でございました。



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