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夜明け前29

一日たつと、体の痛みもほとんどなくなりました。
出勤して、仕事をこなします。
〆日なので、皆、必死でリストをやっつけています。
残業を終え、帰宅して、休みます。

すると、ラファエルが現れましたが、それはもはや人の形をほとんど留めていない、かなりボンヤリした姿でした。
銀色の塊に、二つの藍色の球が二つ並んである…。
そんな知覚で、かろうじて、ラファエルと判別できたのでした。

私「ラファエル…。」

ラ「○○○○…。」

彼は何か言っているようでしたが、私には何も聞き取れませんでした。

彼に抱かれると、少しだけマシな姿に知覚でき、言語ではなく、イメージで私にメッセージを送ってきました。

彼はとても悲しそうに私を抱きしめて。
私をとても愛していると…とても大事に思っていると伝えてきました。


翌日は再び休日になります。
甥っ子から祭りに連れて行って欲しいと以前から頼まれていましたので、自宅近所の神社へと姉の家族全員でお祭り見学にでかけます。

神社には様々な屋台が目白押しでいろんな食べ物や作品が所狭しと並んでいます。
音楽や演劇の催しもあり、あちこちの舞台でミュージシャン達が自分の技を披露しています。

子供達にねだられるまま、食べ物を買い与えて、賑わいの中を手を繋いで歩き回ります。

(おとといの事は、本当にあったことなんだろうか…。
 ルシフェルさんに監禁されて、よく無事に戻って来れたな…。
 姉さんに話してみようか…。
 ヘミシンクの説明事体をしていない、姉さんに、ダークサイドとのやりとりの理解を求めるのは無謀すぎる。
 やはり、諦めるか…。)

現実感なく、フワフワした頭で、余興を楽しみつつ、屋台の食事でお昼ご飯を済ませます。

商店街のアーケードを徒歩や馬に乗って、古代の装束を身に纏った人達が、神社めがけて行進してきます。
雅な衣装に身を包んだ、市長が馬車にのって、アーケード内を手を振りながら神社へと向います。

その後ろを小学生の音楽隊が行進していき。

さらにその後ろを踊りのサークル活動をしていると思しき団体が笑顔を振りまきながら、着物姿で踊りながら商店街を練り歩いていきます。

この神社の神事を再現しているお祭りなので、大勢の観光客がカメラや携帯を手に撮影をしています。
皆、一様に笑顔です。

(お祭りだ…。まるでタイムスリップしたみたいだな…。
 あぁ、頭がクラクラする。現実感がない・・・。)

結局ほんの少し、それを見物しただけで、姉一家と別れて、自分ひとり自宅へと帰宅します。
いつもなら、連休は姉の家に泊まりに行き、子供達と日がな一日遊び倒しているところなのですが…。
沈んだ表情の私を見て、姉も無理に誘うことなく、彼らは駅へと帰っていきました。

(ダメだ…。思った以上に精神的ダメージが強い…。
 休もう…。木曜日まではお休みだから、ゆっくりできる。)

自宅へ帰るなり、ヘトヘトになった私は眠りにつきます。

しかし、そこで、ミカエルには会えませんでした。

(召集がどうとか言っていたから、きっと仕事が忙しいんだな…。
 顔も合わせづらいし。大人しく待つか…。)

そうして、様子見を決め込んだ私でしたが、それ以降、彼と会うことがかなわなくなるとは、思ってもみませんでした。

翌日も、無気力にラグの上に仰向けに横たわっていると、勝手に膝が開いて微かに自分の体が振動しています。

(どうやらセックスしているらしい…。何も感じない…。)

すると、さらにボンヤリした灰色の光の球が私を抱きしめているのが知覚できます。

私「ラファエル。あなたの姿がよく見えない。
  声を聞かせて…。」

ラ「○○○○。」

やはり、彼の声は聞こえません。彼の感触も何も感じません。

そうして、彼からまたしてもイメージでのメッセージが伝わってきました。

君を愛していると…。
私のブログ読者から性的なエネルギーが押し寄せてきているので、そこから君を護るのは結構大変なんだよ?
君は私が護るから安心していいと…。

そんな感覚が伝わってきました。

私「ラファエル、あなたをしっかり感じない…。
  疲れているからなのかしら…。
  本当はあなたにしっかりと抱きしめて欲しいのに…。」

泣きながら、そうつぶやき、私はウトウトと眠り込んだのでした。
…そうして、休日が過ぎ。

翌日、私はF21フリーフローを聴いて、フォーカス21へと意識を飛ばします。
私の姿は、腰の下まで伸びた漆黒の黒髪に、背中には6枚の漆黒の翼があります。

フォーカス21に到着しましたが、そこにはあるはずのものがありませんでした。

私「無い!フォーカス100へのホットラインが!
  どうして!?私の知覚が鈍くなったせいなの?」

私は何度もCDを聴いてチャレンジしましたが、どうしてもフォーカス100への道は見つけ出すことができませんでした。

そうして翌日は仕事に行きます。
帰宅して、休むと、彼らが出迎えに来てくれるはず…。

その予想は裏切られました。

そうして、ミカエルだけでなく、ラファエルとも交信ができなくなってしまったのです。



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