Welcome to my homepage

夜明け前38

ローカル1に戻った私は、赤面して、ベッドを叩きます。

(何何々〜!何言っちゃってんの!!自分。
 あぁ〜!!あれは、私じゃないっ!断じて私ではないっ!!
 何かの間違いよっ!!)

慌てて、バスルームに向かい、熱いシャワーを浴びます。

ふとみると、左のふとももに黒い渦があるのを見つけます。

(もう、驚かなくなったな…。
 そして、それほど、違和感を覚えなくなった…。
 体内にルシフェルの気が随分混ざっている…。)

瞳を閉じてルシフェルの気を探ると、薄い黒と思っていたオーラはほんのりと水色に輝いていました。

(私の気と混ざって、この色合いに感じるのか…。
 よく分からないな…。
 もともとオーラって見えないし…。)

バスルームから上がった私は髪の毛を乾かします。

(やはり、頭脳が明晰になっている。
 そうだ、もともとわたしはのんびりした性格で。
 あまりテキパキと物事を決めれるタイプではない。

 彼と交わる事で、頭の回転が速くなると同時に。
 性格まで、バキっと変化するのか。

 それは変性意識状態では顕著に現れるんだろうな…。

 それにしても、彼の部下に対するあの口上…。
 すごいよな、あんなスラスラと毒舌で、悪態をつけるなんて。

 まるで、小説の主人公みたいだ…。
 なんか、かっこいいな…。

 でも、これでは2重人格…。

 あれはルシフェルと交わる事で、お互いのオーラが混じり。
 その結果、あのような人格に豹変する、という事だろうか…?

 ルシフェルも随分、人間味が増した感じだったな。
 もしかして、彼にとっても、良い変化なのだろうか?

 あんなに悪態をついたのに、無表情のままだったが、全然私を怒らなかった…。
 もしかして、本当に彼は私を好いている?

 なぜ、彼は私を好くんだ?理由が分からない。
 何か、彼の気に入る事をしたんだろうか…。
 
 自分の事が一番よく分からないな…。
 別に私でなくとも構わないとか言ってたし。
 顔なんて、二人ともまったく一緒だしな…。


 それにしても、性格が豹変?
 今までにもなかったか?

 …そういえば、子供時代。
 母親の葬儀の時に、母方の祖母が、手近なものを手当たり次第投げ飛ばして。
 弟の瞼に扇子が当たったのをみて、祖母を大仰な口調で叱り飛ばした事があったな。
 (少女時代D)

 それに、小学四年の担任が、「子羊(児童の事)の品評会を行う」とか言って、母子家庭の児童をさして。

 「だらしがない母親から生まれたお前は存在自体が卑しい」と教室内で辱めたのをみて。

 「この事を子供達が親に言ったらどうなると思う?子供達に謝れ。
  〜〜今度こそ上品に頼むよ、センセイ。聖職者なんだろう?」


 と、啖呵をきったことがあったな…。
(少女時代B)
 とても10歳の子供が言うセリフとは思えなかった…。


 それに、そうだ。
 高校の同級生が、中学2年から、援助交際をしている、と知って。
 泣きながら、彼女にそれを辞めるように説得した事あったよな。
(少女時代H)

 その時も、普段の私にしてみれば、随分と口が達者だったように思う。
 よくよく思い返せば、言っている事も理論的だった。

 …それと。
 2年前の乳児コンクリート詰め遺体遺棄事件の時。
 あの時も、性格が豹変して、まったく初めてだったのに、強引にレトリーバルをしたんだっけ。
 (初めてのレトリーバル後編)


 なんだろう…。
 なにか、引っ掛かる。
  
 この四つの事件に共通する、キーワードは「被害者が子供」だという点だ。
 そう、子供が被害者になると、とたんに性格が豹変してしまう。

 それによくよく思い返せば、父親に嬲られて、心肺停止したあの晩。
 あの時にもルシフェルに邂逅していた。


 いわば、臨死体験をしていた訳だが…。

 あれも、自分自身が「被害者」で「子供」だったんだ…。

 なんだろう、この符号…。
 私自身の中に潜む、「ルシフェル」という名の無意識の人格が。
 「子供が被害者」というシチュエーションに触れると、表面化してくる、という事だろうか…。

 それならば、もともと私自身の中に、彼の人格があった、という事か?
 いったい、ルシフェルとはなんなのだ?

 俗に言われる、「悪魔」「堕天使」「魔王」というよりは…。
 そんなネガティブなイメージよりは、むしろ…。

 分からない…。
 混乱してきたぞ?

 ただ、確かな事は、私自身、「子供が被害者」という場面に過剰に反応するところがある、という事だ。
 これでは、まるで、子供の正義の味方だな…。

 子供の味方…。
 そんな天使がいなかったか?

 そうだ、確か、大天使メタトロンは子供の守護天使だったんだ。
 もしかして、だから私が次世代のメタトロンとして、今のメタトロンに指名されたのか?

 たったそれでけで?

 大天使メタトロンってどんな天使だったっけ…。

 たしか、元々は人間で。
 人間のままミカエルに連れられて、天国に行って天使となったって。
 だから、大天使の中では一番歳が若いって。

 あと記憶力がすごい良くて、人間と神様との契約を司る仕事を与えられたとか。

 そして、子供の、特に脳に障害があるような…。
 特殊な子供の守護天使だと、どこかのサイトでみた覚えがある。

 だから、オーラが紺色のインディゴチルドレンの守護天使だって…。
 インディゴチルドレンは、実はとても才能のある子供達で。
 社会的に弱者になりがちなところをサポートしてくれる子供の味方…。

 そんな天使だったと思うけれど。

 どことなく、私と共通点があるような気がするけれど。
 私はたいして、賢くもないし。
 記憶力はいい方だとは思うけれど、脳機能障害になってからは、特にガタ落ちで。
 毎日の仕事で、皆に迷惑かけないように、必死になってるくらいだから。

 インディゴチルドレンかぁ。
 確か、ミカエルさん、私の事、インディゴチルドレンだと言っていたな。

 「〜君は子供好きなのに。
  君が私と愛し合うことで、人間の子供を産む事ができない。

  インディゴチルドレンである君が産む子供は間違いなく、レインボーかクリスタルチルドレンなんだよ。
  それが、心苦しいんだ。」

 あの時、ミカエルさんは、体の弱い私の将来を心配して。
 自分の眼鏡にかなった、人間の男性に私を娶らせようと画策していた節があって。
 泣きながら、捨てないでって言ったら、抱きしめてくれて。

 そうしたら、「メタトロンを引き受けないと、私と別れることになるよ?」
 と言われて、一も二もなく、引き受けたんだけど。
 
 「君、追い詰められないと、頑張れないでしょう?」と言って微笑んで。

 私を抱きしめてくれた。

 …また、抱きしめてくれないかな?
 「ちょっと君を試したんだよ?」とか言って、微笑んで両手を広げて現れてくれないかな…。

 …無理か。
 この想像、一体何回したんだろう。

 もう、涙も出ない…。

 そうして、引き受けたハズのメタトロンも。

 こうして、黒い翼に黒い髪のそして見えないけど闇色の瞳の堕天使になった今の私では。
 その約束は果たせそうもない…。

 こんな自分だから、彼に見捨てられたんだろうか…。
 性欲に負けて、ルシフェルに走ってしまう、だらしがない私だから、あきられたんだろうか…。

 落ち着け、時系列で考えるんだ。
 ミカエルが現れなくなったから、ルシフェルの元へ走ったんだ。
 
 事実と想像を混同するな。

 ミカエルが現れないのは、きっと何か事情があるんだ。
 彼が私を見捨てる、なんて事は、ありえない。

 あんなに、愛し合ったんだもの。
 彼の愛を否定したら、私が生きている意味がない。

 今できる事をするんだ。
 でも、手詰まりかもしれない…。

 こんな時、全てを打ち明けられる、仲間が欲しい…。
 孤独だ…。)

私は、髪を乾かし、ベッドに横になります。
フォーカス21フリーフローを聴いて、意識をフォーカス21へと飛ばします。
目的は、大天使メタトロンに会う事。

しかし、茫洋とした白い霧が広がるばかりで、何も知覚できませんでした。

(やはり、無理か。
 大天使クラスとなると、フォーカス60や70。
 せめて、フォーカス35くらいへ行かないと、アクセスは難しい。
 しかし、今の私にはフォーカス21が精一杯だ。

 他のガイドを呼べばいい、という話しになるが。
 私は自分のガイドを自在に呼び出すことができない。

 …多分、メインガイドのユアンさんならば呼び出せるだろうが。
 こんな状態の私では、彼を…。
 あんなに心の美しい、心に月を抱いているように清廉な彼を汚してしまうに違いない。

 自分の欲望の為に、彼の身を犠牲にすることはできない。
 それを彼自身が望んでいたとしても。

 たとえ相手がガイドだろうとなんだろうと。
 私にとっては愛しい男性にしかすぎない。

 彼らが無償の愛を与えるのが喜びだとしても、私は彼を利用したくない。
 対等でありたいんだ。彼を愛しているから…。)

涙を流しながら、ゆっくりと体を起こして、私はパソコンの前に座ります。

(しかたない、地道にゆっくり情報収集だ。
 それに、月末には大阪でムンクさんの講演会がある。
 そこで、なにがしかのきっかけがつかめる可能性もある。

 あきらめるな、自分。

 すでにルシフェルを犠牲にしているのだから…。)

そうして、パソコンの前に張り付いて過ごします。

ブログを書いている間は彼らとのやりとりが思い出され、幸福感に包まれます。
それを読んだ読者の方からのコメントで心を癒されます。

(なんだか、もう、コメントくれる人達が家族みたいに感じるな。
 まだ、現実世界で会っていないのが不思議なくらいだ。
 
 いつか、どこかで会って、挨拶したいな…。

 特に、申請さんや、わかさん、小箱さんや、み〜さん。
 最古参の常連さん達にはどれだけ励まされているか…。
 きっと、彼らもそんな事、気づいていないんだろうな。
 ありがとう。
 多分、彼らのコメントがなかったら、こんな状況、心が折れていたかもしれないな。)

そんな気持ちで、自分のブログを覗いた後、他のへミシンカーのブログを見始めます。

(そうだ、この間コメントを送った人のブログを覗いてみよう…。
 ちょっと、過去記事を遡って読んでみよう…。

 北海道の人かぁ。…食べ物旨そうだな、北海道って。
 
 なんとなく、同世代か?

 ガイドは今は3人だけ。
 天使と龍と傭兵のレイモンかぁ。

 うふふ。天使と竜(ドラゴン)ってのは、一緒だな。
 なんか親近感がわく。
 
 フランス人のレイモンの名前からHNをつけたんだ。)

そうして、その人とリンクを張っている人たちのブログを読みに行きます。

(やっぱり、仲いいなぁ。仲間がいるのっていいなぁ。
 …私も、仲間欲しいな…。

 …ミクシィ始めたし。
 思い切って、メッセージ送ってみようかな、仲のいい子に。

 問題が問題だけに、やっぱり、女の子に相談したいな。
私と同じような体験をした彼女に…。
 
 どうしよう、迷惑だと思われるかな?
 でも、もう、手詰まりだし。
 
 誰かに、話を聞いてもらいたい。
 自分の事は、案外分からないものだし。

 傍から見て、ルシフェルさんの事とか、聞いてもらいたいし…。
 アドバイスくれなくても、いいから…。

 えいっ!!思い切って送っちゃえ!!送信!!)


…そうして、私はヘミシンクの事を何でも打ち明けられる親友を作ったのでした。



▲pagetop